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<<   作成日時 : 2007/11/13 21:47   >>

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警察庁のサイトに
運転免許関係諸手続
というページがある。

そこには、「国際免許証の申請」(『国際運転免許証』のことであろうが、ここでは、それは問わない。) として、「日本の免許をお持ちの方 (日本在住)」のためと「日本の免許をお持ちの方 (海外在住)」のためとの2つのページにリンクが張られている。

普通の運転免許証 (国内運転免許証) に関する事項は、完全に国内問題であり、その所管官庁は警察庁であるから、それについては、警察庁の見解に従って記述するに何の問題もない。

しかし、国際運転免許証に関する事項は、国際的な、すなわち他国がかかわることであるから、言うまでもないことであるが、その他国では警察庁の見解が常に通用するわけではない。

したがって、国際運転免許証に関して記載するなら、あくまでも参考意見としての記載ということになる。このため、2つのページいずれにも、注意事項として、
ただし、国 (州) によっては、その国 (州) の法令の規定等により、同免許証で運転することに制限を加え又は認めないこともあり得ます。また、日本の免許証の提示を求められることもあります。各国の実状の詳細は、その国にあります日本大使館又は領事館等にお尋ね下さい。
と書かれている。

しかし、これでは、余りに不親切というべきではないだろうか。特に、これらのページでは、1968年条約にまったく言及していない。
行政サービスとして、警察庁が把握できる限りの情報を記載した上で、上記の注意事項を記載すべきではないだろうか。
以下のようなことは、容易に記載できることである。

(1) 「国際運転免許証」の根拠となる「道路交通に関する条約」には、現在実質的な意味のあるものとして、1949年条約と1968年条約との2つがある。

(2) 日本は、1949年条約にのみ加盟しているが、世界には、特にヨーロッパには、1968年条約のみに加盟、あるいは、1949年および1968年両方に加盟している国も多くある。

(3) 国際運転免許証の本来の意図は、旅行者つまり一時的滞在者の便宜を図るためのものである。
それにもかかわらず、条約という性格からその使用条件等が厳格に定められてはいないことを悪用して、もはや旅行者とは言えない (例えば、外国人登録をしている) ような者、あるいは、国境を越えての住所移転をして旅行者の体裁を取り繕った者などが国際運転免許証での (悪質な場合には、繰り返し発給を受けて) 運転を続けている事例が多く見受けられる。

(4) これら2条約での「国際運転免許証」の取り扱いは、次のとおりとなっている。
 (a) 1949年条約 この条約は、一度も改正されたことがなく、1949年当時のままの抜け道の多い規定が続いている。国際運転免許証は、それ単独で、その発給国以外の条約当事国において、入国から1年間 (免許証の有効期限の範囲で)、有効な免許証とみなされる。

 (b) 1968年条約 国際運転免許証については、1949年条約の規定に上記(3)のような悪用への対策も加わったものとなっている。さらに、その後の二度の改正で悪用への対策が強化されてきた。
その結果、現行の条約では1949年条約と大きく異なることになっており、特に、次の2点には、注意が必要である。
  (i) 国際運転免許証単独では、有効な免許証とならない。その発給の元となった国内運転免許証も同時に携行することが義務づけられる。つまり、国内運転免許証のみが、運転資格を証するものとなる。
  (ii) (国内) 運転免許証は、その所持者が現に住所を有する国から発給を受けたものであり、かつ、その後に所持者が国境を越えて住所を移転していない場合に、その有効性が認められるものとされた。つまり、他国に住所を移したときは、運転免許証を住所移転先の国のものに書き換えなければならない。
もちろん、書き換えまでの間や在留状況によっては認められることにもなろうが、その条件・期間等は、各受入国の裁量ということになる。

(5) 1968年条約は1949年条約を置き換えるものとして作成されたものであるため、1949年および1968年両方の条約に加盟している国においては、その国内法が、1949年条約は無視して、1968年条約にのみ従った形になっていることは十分に考えられる。また、たとえ1949年条約も例外として考慮にいれた国内法になってはいても、現場の係官が1949年条約にかかわる例外規定を知らない可能性も十分にある。

(6) 以上の事情により、「国際運転免許証」は、「日本からの旅行者」であることに疑問の余地がない場合にのみ効力が認められるものであると理解され、その場合であっても、「日本の運転免許証」も同時に携行することを推奨します。例えば、短期の語学留学であっても、「在学許可を得ている以上、旅行者ではない」とされるかもしれません。

また、日本の運転免許を所持して海外に在住の方にも「国際運転免許証」を発給できることになっていますが、それは、あくまで日本の国内法に基づく措置であるに過ぎず、その免許証は、在住地では効力を持たない可能性もあることにご留意ください。

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